現在の日本において、皇室は英国王室と同様に「象徴」としての役割を担っています。しかし、皇室の伝統は今も大切に守られており、その中でも特に重要な行事が、在位中の天皇の誕生を祝う国家祝日「天皇誕生日」です。
現在の天皇陛下(徳仁さま)のもと、天皇誕生日は毎年2月23日と定められています。この日付は代々の天皇によって変わります。2020年以降、2月23日は日本の国民の祝日として広く定着しています。
皇居の内部を参観し、皇族方を間近で拝見できる貴重な機会を求めている方にとって、2月23日は絶好のチャンスです。この日は皇居が一般に開放され、直接お祝いの気持ちを伝えることができます。
この特別な祝日に何をすべきか、詳しく見ていきましょう。
天皇誕生日とは?
天皇誕生日(てんのうたんじょうび)は、在位中の天皇の生誕を祝う国民の祝日です。この日、多くの人々が皇居へと足を運びます。天皇陛下は、集まった人々に対して感謝の意を表すお言葉を述べられます。
皇居の「内堀通り」より内側、つまり正門(二重橋付近)から中へ入れるのは、一年の中で「新年一般参賀(1月2日)」と「天皇誕生日」のわずか2回だけです。
天皇誕生日はいつ?
天皇誕生日は、その時の天皇によって日付が異なります。新しい天皇が即位されると、日本は新しい「元号」の時代に入ります。2026年現在、日本の天皇は徳仁(なるひと)陛下であり、誕生日は2月23日です。
徳仁陛下の即位は、これまでの歴史の中でも非常に珍しい形で行われました。伝統的に、日本の天皇は崩御(亡くなること)まで在位されるのが通例でした。
しかし、2016年に前天皇(上皇陛下・明仁さま)がNHKを通じて退位の意向を表明されました。皇室における生前退位は、1817年の光格天皇以来、約200年ぶりの出来事でした。その後、内閣による特例法の制定を経て、2019年に徳仁陛下が第126代天皇に即位されました。これにより、天皇誕生日は12月23日から現在の2月23日へと変更されたのです。
歴代天皇の誕生日と元号
| 元号 / 天皇 | 在位期間 | 誕生日 |
| 明治 (Meiji) | 1868-1912 | 11月3日 |
| 大正 (Taisho) | 1912-1926 | 8月31日(1914年以降は10月31日) |
| 昭和 (Showa) | 1926-1989 | 4月29日 |
| 平成 (Heisei) | 1989-2019 | 12月23日 |
| 令和 (Reiwa) | 2019-現在 | 2月23日 |
天皇が在位する期間には特定の「元号」が割り当てられます。2019年以降、日本は「令和(Reiwa)」時代にあります。令和には「美しい調和(Beautiful Harmony)」という意味が込められています。
2026年から2030年までの天皇誕生日の日程:
| 年 | 日付 | 曜日 |
| 2026年 | 2月23日 | 月曜日 |
| 2027年 | 2月23日 | 火曜日 |
| 2028年 | 2月23日 | 水曜日 |
| 2029年 | 2月23日 | 金曜日 |
| 2030年 | 2月23日 | 土曜日 |
天皇誕生日の歴史
日本には古くから天皇の誕生を祝う習慣がありました。最も古い記録は7世紀、光仁天皇の時代にまで遡ります。
近代的な祝日としての「天皇誕生日」は明治維新(1868-1912)の際に確立されましたが、現在の国民の祝日としての形式は戦後の日本国憲法下で整えられたものです。かつては4月29日(昭和天皇)や12月23日(上皇陛下)でしたが、興味深いことに、4月29日は現在も「昭和の日」として祝日に残っており、ゴールデンウィークの始まりを告げる日となっています。
日本独自の君主制
日本語で「Emperor」は「天皇(てんのう)」と呼ばれます。これは直訳すると「天なる統治者」を意味します。日本神話において、初代天皇である神武天皇は太陽神「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」の子孫であると語り継がれています。
神話の真偽はさておき、日本の皇室が「世界最古の継続する世襲君主制」であることは事実であり、その歴史は1500年以上に及びます。
皇室の紋章は「十六八重表菊(じゅうろくやえおもてぎく)」、いわゆる菊の紋章です。これは日本のパスポートの表紙や、50円硬貨にもデザインされています。
第二次世界大戦後、天皇は政治的な権力を持たない「日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」となりました。
King(王)と Emperor(天皇)の違いは?
世界には多くの君主制国家(43カ国)がありますが、「Emperor(皇帝・天皇)」という称号を持つのは世界で日本だけです。
歴史的な文脈では、Emperorは「諸王の王(King of Kings)」とされ、Kingよりも広い領土や高い権威を持つとされてきました。しかし現在の日本においては、その役割は英国王などと同様、憲法で定められた象徴的な存在です。
天皇誕生日はどのように過ごす?
天皇誕生日の1週間ほど前から、多くの日本人が天皇陛下にお祝いの手紙を送ります。
当日、皇居では「一般参賀」が行われます。天皇皇后両陛下をはじめとする皇族方が、長和殿のベランダにお姿を見せられ、詰めかけた数万人の参拝者に笑顔で応えられます。参拝者は手渡された小さな日本国旗を振り、お祝いの意を表します。
天皇誕生日の皇居での過ごし方
- 早めに到着する: 入場は無料ですが、非常に混雑するため、早めの到着をお勧めします。
- 開門時間: 通常、午前9時30分に皇居正門が開門します。
- お出まし: 天皇ご一家は午前中に数回(例:10:20頃、11:00頃、11:40頃)、長和殿のベランダにお姿を見せられます。
- 記帳: 午後には、皇居内の宮内庁庁舎前で祝意を記す「記帳」を行うことも可能です。
もし、人混みを避けてゆっくり皇居を観光したい場合は、「皇居東御苑」がおすすめですが、天皇誕生日当日は閉園していることが多いため、前日や別日に訪れるのが良いでしょう。
まとめ:天皇誕生日は日本にとって大切な日
天皇は日本文化の核心であり、その誕生日は国全体にとって非常に重要な意味を持ちます。東京の皇居で体験する一般参賀は、日本の歴史と現代の精神を同時に感じることができる、特別なイベントです。
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