これらのフレーズ「 いってきます」、「いってらっしゃい」、「ただいま」、 「おかえりなさい」は日本の精神を体現した言葉であり、そのニュアンスを理解すれば、日本文化への理解が深まるに違いありません。
英語に翻訳することはできても、そのニュアンスや日本の精神は、翻訳の過程で失われてしまうのです。
いってきます、いってらっしゃい

「行ってきます」というフレーズは、日本人が会社など、どこかへ出かけるときに使うのが一般的です。
直訳すると、「I’ll go and I’ll come back. 行って、また来ます」となる。しかし、より自然な訳は「see you later」のようなものです。
そして、家やオフィスに残っている人たちは、去っていく人にこう返事をする: 「いってらっしゃい」。文字通り「行って帰ってきてください」という意味である。このフレーズは「see you later またね」「have a good day よい一日を」「take care お気をつけて」にも近いが、いずれもこの言葉の背後にある精神を真に表現するものではありません。
「いってらっしゃい」は「じきに帰るでしょうが、どうぞ無事に帰ってきてください」という意味でなのです。
例1:
Toshio-kun: I am going to buy ice cream.
Mika-san: Nice! Thank you!
Toshio-kun: I am going! (“I am going and I will come back”)
Mika-san: See you later! (“Please go and come back”)
としおくん:アイスを買いに行きます。
みかさん:ナイス!ありがとう!
としおくん:いってきます!
みかさん:いってらっしゃい!
例2:
Mika-san: Mum, I am going out now!
Mum: Mika, where are you going?
Mika-san: Watching a movie with my friend. I am a bit late, so bye bye! I am going!
Mum: See you later, be careful!
みかさん:お母さん、いってきます!
お母さん:みかさん、どこ行くの?
みかさん:友達と映画を見に行く。ちょっと遅れているから、バイバイ!いってきます。
お母さん:はい、いってらしゃい、気をつけてね!
“いってきます “は単なる別れの言葉ではない。それは、あなたが帰る場所に戻ることを意味する。したがって、「いってらっしゃい」の返事は、相手があなたの帰りを待っていることを意味する。
絶対的な決まりはないが、「いってきます」が先に来ることが多いです。この2つの言葉を交わすことで、自分の居場所に無事に帰ってくるという、強く温かい気持ちが生まれるのです。
ただいまとおかえりなさい
「いってきます」「いってらっしゃい」と同じように、「ただいま」と「おかえりなさい」があります。「おかえりなさい」は、無事に帰ってきたことを表す言葉です。
例1:
Toshio has returned with two cones of ice cream…
Toshio: I am back! I have bought Vanilla ice cream.
Mika-san: Welcome back! Thank you Toshio~
としお:ただいま!バニラアイス買った!
みかさん:おかえりなさい!ありがとう。
例2:
Mika-san: I am home!
Mum: Welcome home! Was it fun?
Mika-san: Yes!
みかさん:ただいま!
お母さん:おかえり。楽しかったの?
みかさん:はい!
文字通り、「ただいま」は「right now 今すぐ」という意味である。しかし、この文脈では「ただいま、かえりました」を縮めたものです。「おかえりなさい」は、「おかえり」の丁寧な言い方です。
この2つの素敵なフレーズは、「I am back, safely 無事に帰ってきました」「You have finally returned, welcome back やっと帰って来ましたね、おかえりなさい」という気持ちを表現しています。誰かが自分の無事の帰りを待っていてくれたという温かい気持ちになれます。
「いってきます」、「いってらっしゃい」、「ただいま」、「おかえり」の4つは、日本人の間で日常的に交わされる美しい日本語の表現です。
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